南相馬でのボランティア活動報告 【2012年7月 初参加】

7月14日(金)23:30逗子出発→新宿組をピックアップして、ぼちぼちいこカーのボランティアスタッフ22名は南相馬へと向かいました。


バスの中の様子。

途中、インターで休憩をとりながら車中で1泊。
翌朝の8時頃に現地に入り、そこから私たちの活動が始まった。

まず、腹ごしらえ。
そして、会場で自己紹介。
ボランティア活動を通して現地の取材もしているオーストリアからの小説家の方も参加し、英語が飛び交うインターナショナルな雰囲気。
年齢も20代〜70代までと幅広い。
活気があるメンバーだ。

その後、午後から行うアロマハンドトリートメントのレクチャーを担当。
事前に準備した資料を説明し、デモ、そして相モデルで練習。
今回、アロマの有資格者は1名。
みなさん、初めてのことだらけで大変だったと思いますが、真剣に取り組んでいただきました。

ハンドトリートメントの心地よさが実感できました。
ブレンドに使った、柚子の香りが部屋いっぱいに充満して、何とも爽やかな朝。

練習後、すぐにチームに分かれて会場のセッティングに入りました。
アロマハンドトリートメントと同時に、支援物資を配布するので、こちらも机に並べました。
せっかくの機会なので、ローテンションして各ポジションを担当することになりました。


支援物資配布の会場の様子。
朝7時半から整理券をもらうために並ぶ方もたくさんいらっしゃいます。

そして、いよいよ会場オープン。
ハンドトリートメントも、徐々に人が入って、大盛況!


ハンドトリートメントの様子。


男性も女性も、そして、フィリップも参加。言葉の壁を超えて、確かに伝わるものがあるのだと思いました。


ハンドトリートメントを受けてくれた方が、とても嬉しかったと、わざわざ戻ってお土産を届けてくださいました。
ありがとうございます!


記念撮影。

活動は無事に終わりました。
肩のマッサージや全身のマッサージもご要望が多かったです。
あまりに辛そうな方は、少しだけ服の上から施術させていただきました。
前回のボランティア後に、洋服の上からできる手技の必要性を感じ、すぐに習いました。
この場で活かすことができて本当によかったと思いました。

救援物資が早い段階でなくなったので、予定よりちょっと早い時間でしたが切り上げて片付け。

夜はみんなで食事をして交流を持ち、大浴場でお風呂に入って、仮設住宅の集会所で寝床の準備。


雑魚寝です。

そして、ゴロゴロしながら、一日を振り返って意見交換。
今までの活動の様子を教えていただき、これから目指していくボランティアの方向性などを考えました。


翌日は、朝から『お話会』。
佐藤さんのコーチングから始まり、聞く時の心構えを学びました。
大切なことは、聞くことに徹し、そのまま受け止めること。
アドバイスはしない。過剰に同調しない。

これが、簡単なようで難しいのです。

普段、相手の状況を考えないで、一方的に話してはいないだろうか?
自分に対する問いかけでもありました。
ただ、聞くということの難しさを痛感したのでした。


常連の方は、早くからお見えになりました。

私がお話した女性の方は、参加2回目の方。
東京育ちで、旦那様を亡くしてから親戚にお世話になるのはやめて、南相馬にうつって5年が経過。
頼るところがない寂しさ。苦しさ。そして、原発への思いなど、時々涙交じりにお話してくださいました。

会話の中に何度もおとずれる間。
辛い体験や悲しい体験の後に、会話が途切れます。
最初、この間が怖かったのですが、次第にこの間の意味がわかってきました。
それは、気持ちの切り替えに必要な時間。
そして、ご自分の中で気持ちの整理・処理をする時間。
この時間は、辛いけど、私が奪ってはいけない時間なのです。
一度リセットして、先に進むために必要な大切な時間でした。

悲しく辛い震災の事実はなくならないけど、希望を持って先に進める人と進めない人の違いがでてしまうのは、一度、きちんと気持ちの整理をして、自分の中で完結させることができるかできないかだと教えてもらいました。
忘れてしまうということではありません。

そうしないと、いつまでも過去に引き込まれてしまい、人は先に進むことができないのだそうです。
私がお話した女性の方は、それができている方だと感じました。

そして、人間は、自立して生きていくことが大事で、震災は辛かったけど、震災のおかげで、この年で恥ずかしながら自立できたと語ってくださいました。
「まだ心は腐ってないよ!」と力強い言葉をいただきました。

貴重な時間でした。
今回感じたことは、ボランティアスタッフと現地の方の交流も大切だけど、孤独や寂しさを訴えられる方が多いことから、現地の方同士のコミュニケーションの場を提供すべきだということです。

まだまだ、できることはたくさんある。
自分なりに考えて、次回のボランティアに望みたいと思います。

昼食後は、現地の行政区長さんから、非難区域の実情についてお話をうかがい、一般には立ち入り禁止とされている
区域の手間まで車で行きました。
その境目にはパトカーが配備され、厳重に警戒。
緊迫した空気を感じました。

最後に、少しだけ観光をして、帰途につきました。
日曜日の21:00頃新宿到着。

次回は、8月24日(金)深夜出発〜26日(日)夜です。
ハンドトリーメントだけでなく、様々なボランティアの体験ができます。
参加できる方は、私までご連絡ください。

今回、一緒にアロマ部隊で参加してくださった尚美さん、本当にありがとう!


今回一緒に活動した仲間と。お疲れさまでした。