宮城ボランティアレポート

IFA(国際アロマセラピスト連盟)のボランティア活動に参加して、
今、こうして自分が毎日生活できることの幸せを改めて感じました。
幸せな日々も一瞬にして全てを失うことを目の当たりにして、
一日一日を大事に生きなくてはいけないと思う気持ちが強くなりました。

宮城県仙台市から海側へ下ると、山元町・坂元町という海外沿に面して住宅街が連なっていました。
公民館をお借りして、私たちはIFAチームはボランティアに入りました。

長期化する原発問題への苛立ち、ストレス、先の見えない不安、被災された
方の生の声を聞くことができる時間でもありました。

今回担当させていただいたのは、復興に携わる方たちとその家族の方々へのケアでした。

アロマトリートメントを一人1時間するという内容でしたが、お会いした一人一人にあの日の忘れらない思い出があり、その思いを抱えて一生懸命前に進もうとしている姿が強く心に響きました。

身体は、脊柱脇の起立筋脇・頚椎付近・腰・大胸筋の張り、脚の血行不良、顔は、頬筋をはじめ、全体的に硬直気味で力が入りすぎているように感じました。

ボディ・フェイシャル60分の施術を終えて、涙があふれ出てこらえていた感情を表に出す方、ホットした表情になる方、表情がやわらなかくなった方、目の奥に力が宿った方など、多くの変化が見られました。

精油の作用は、嗅覚を介して脳までダイレクトに届くため、ストレス・緊張の緩和や感情面に、少しでもその効果が届けばよいと願いながら行いました。
持参した、フラワーエッセンスは、リバイタライズ。再生を強く願って行いました。そして、自作のミストを持参して、施術中に使いました。
選んだ香りは、フラキンセンス、メリッサ、ライム、ネロリ、シダーウッド、ラベンダー、カモミールローマンのブレンド

呼吸が浅く、深呼吸がうまく出来ない方に、呼吸のアシストをしながら使いました。

また、精油の効果以上に、タッチングという人の手がボディに触れることによる安心感があるのではないかと思いました。
手をかざすと、温かいですよね。
誰もがそんな「温かい気」をもっているのです。
それを思い出してもらえるように、とにかく気を送りました。

一度アロマトリートメントを受けたからといって、元気を取り戻すわけではありません。
でも、頑張っていこう!という希望になったら嬉しいと思います。

74歳のおばあちゃんに言われた言葉。
「ありがとう。全てを失ったけど、こう
して生きていたから、ここでこんな素晴らしい体験ができた。
本当によかった。ありがとう。」

手を合わせてそう言ってもらった時、この仕事をしていて本当によかったと
思いました。

ハートに響くトリートメントをこれからも自分なりに模索していきます。

今回、素晴らしい仲間と一緒にボランティアに入れたことに感謝します。


かつては、住宅街だった街並み。
今は、持ち主がわからず取り壊しできない家が残るのみ。歪んでいで暴風で倒れそうな気配。人気がまったくありません。


坂元町の駅。津波で流され、プラットホームと鉄道の一部が残るのみ。


駅の向こう側は全て住宅地だった。沿岸部だったため何も残っていない。



公民館で発見したメッセージ2つ。励まされました。