『疲れすぎて眠れぬ夜のために』
最近の至福のひと時は、日が沈んだ頃にベランダのベンチで本を読みふける時間。
コーヒーをお供に、気がついたら2時間なんてあっという間です。
とても面白い観点から書かれている本をご紹介します。
『疲れすぎて眠れぬ夜のために』
内田 樹
ワンランク下の自分を
「向上心は、あっていい。でもありすぎてはいけない。
人間というのは、強いけど弱い。がんばれるけど、頑張ればその分疲れる。 無理して先払いしたエネルギーは、後で必ず帳尻を合わせるために回収される」
とてもインパクトのある言葉でした。
自分をもっといたわってあげなくてはならないと思いました。そのためには、自分の内なるシグナルを聞き逃さないように、自分を客観視して対話する訓練が必要です。
作者は、今の人たちは、身体の危険察知能力が落ちていることも同時に憂いているのですが、そのたとえ話として、背中のセンサーが弱いことを挙げています。
背後に人が立っても気配を感じないのは、昔からすると、斬りつけられて
いてもおかしくないとのことです。
他にも、
・アイデンティティって何だろう?
自分を証明するIDカードや証明写真がなければ、どうやってそれを
確立しますか?
・〜らしさって何?
・自分の働き方は、レイバー的?それともビジネス的?
・身体の感覚を蘇らせる など、
哲学者の作者が、歴史、他国の文化、武道を中心に、ユニークな視点で現代の人を分析しています。
この本は、実は、旦那のお母さんが読むといいからと進めてくれたものです。
これは、いつも夢中に何でも突き進んでしまう私へのメッセージなんだと思いました。ありがたいですね。